介護職の給料は本当に低い?2025年最新の年収データと収入アップの方法

介護職の給料・年収データ

「介護の仕事は給料が安い」——このイメージは根強く残っています。確かに、全産業平均と比べると介護職の賃金水準はまだ低い位置にあります。しかし、ここ数年で状況は大きく変わりつつあります。厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」のデータを中心に、介護職の給料の実態と収入を上げるための具体的な方法を見ていきましょう。

介護職の平均給与——数字で見る現在地

全国平均と大阪の比較

厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」によると、処遇改善加算を取得している事業所における介護職員の平均月給は約29万3,000円(常勤)です。年収に換算するとおよそ352万円。一方、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」における全産業の平均年収は約460万円ですから、依然として100万円以上の差があることは事実です。

大阪府内に限ると、都市部の賃金水準がやや高めに出る傾向があります。大阪市内の介護付き有料老人ホームや特養では、常勤の月給が23万〜32万円の幅で推移しており、夜勤手当や各種加算を含めると年収380万〜420万円に到達するケースも珍しくありません。

施設の種類ごとの給与差

どの施設で働くかによって、給与には明確な差が出ます。同調査のデータをもとに整理すると、次のような傾向が見えてきます。

  • 介護老人福祉施設(特養)——平均月給 約30万5,000円。夜勤があるぶん、手当が加算される
  • 介護老人保健施設(老健)——平均月給 約29万9,000円。リハビリ職との連携が多い職場
  • 訪問介護事業所——平均月給 約27万5,000円。移動時間が発生するが、直行直帰が可能な事業所もある
  • 通所介護(デイサービス)——平均月給 約27万1,000円。夜勤がないため、手当分の差が出やすい
  • グループホーム——平均月給 約28万3,000円。少人数体制で、夜勤は月4〜5回が一般的

処遇改善加算の仕組みを正しく理解する

そもそも処遇改善加算とは何か

介護職員の賃金を底上げするために国が設けた制度です。事業所が介護報酬に上乗せして受け取り、そのぶんを職員の給与に充てる仕組みになっています。令和6年度の介護報酬改定では、従来の「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」「介護職員等ベースアップ等支援加算」の3種類が「介護職員等処遇改善加算」に一本化されました。

新制度では加算率が最大で24.5%(介護老人福祉施設の場合)に設定されています。これは従来の3加算すべてを取得した場合の合計とほぼ同水準。事業所側の事務負担が軽減されたことで、加算の取得率はさらに上昇すると見込まれています。

加算を取得していない事業所には要注意

裏を返せば、処遇改善加算を取得していない事業所は、職員の給与に上乗せされる原資がないことを意味します。転職先を選ぶ際は、求人票や面接で「処遇改善加算の取得状況」を必ず確認してください。取得していない事業所は全体の約1割程度ですが、そこに入ってしまうと同じ仕事をしていても年間で数十万円の差が生じます。転職全般のポイントについては介護職への転職ガイドでも詳しく解説しています。

収入を上げるための5つの方法

資格取得がもたらす確実なリターン

介護福祉士を取得するだけで、月額1万〜3万円の資格手当が上乗せされる事業所が大半です。年間にすると12万〜36万円。初任者研修から実務者研修、そして介護福祉士へとステップアップすることで、給与は段階的に上がっていきます。資格の種類と費用については介護の資格一覧と取り方をご参照ください。

  1. 介護福祉士の取得——最も費用対効果の高い選択。実務経験3年+実務者研修で受験資格を得られる
  2. 夜勤回数の調整——夜勤手当は1回5,000〜8,000円。月5回で2万5,000〜4万円の収入増
  3. リーダー・管理職への昇進——ユニットリーダーで月1万〜3万円、施設長クラスで年収500万円以上も
  4. ケアマネジャー(介護支援専門員)へのキャリアチェンジ——平均月給は約36万2,000円(同調査)。身体介護から離れ、デスクワーク中心の業務へ
  5. 処遇改善加算の高い事業所への転職——同じ職種でも事業所によって年収が50万円以上変わることがある

副業という選択肢

近年、副業を認める介護事業所も増えてきました。休日に別の事業所で単発のシフトに入る、介護系のライティングや講師業を行うなど、本業の経験を活かした副収入の道も広がっています。ただし、就業規則で副業が禁止されていないか事前に確認することが不可欠です。

今後の見通し——介護職の待遇はさらに改善されるのか

政府は2024年に「介護職員の賃上げ」を重点政策の一つに位置づけ、月額6,000円相当のベースアップを実施しました。さらに2025年度以降も継続的な処遇改善を進める方針を示しています。高齢化の加速により介護人材の確保は国家的な課題であり、待遇改善の流れが逆行する可能性は低いと考えられます。

大切なのは、「平均給与」だけを見て判断しないことです。資格、経験年数、施設の種類、夜勤の有無、勤務地——これらの要素を組み合わせることで、同じ「介護職」でも年収は大きく変わります。現在の給与に不満がある方は、まず自分の市場価値を正しく把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。

株式会社イデアでは、介護業界の最新動向に精通したスタッフが、キャリアや収入に関するご相談を承っています。「今の待遇は適正なのか」「もっと条件の良い職場はあるのか」——そんな疑問をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。
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