介護業界で「人が足りない」――この言葉を聞かない日はないほど、人材不足は深刻な局面を迎えています。厚生労働省の推計では、2025年度に約32万人の介護人材が足りなくなるとされていました。求人サイトに掲載しても反応がない、ハローワークに出しても音沙汰がない。よくご相談いただくのが、まさにこうした状況です。
求職者は「求人票」だけを見ていない
20代から30代の求職者にとって、SNSは日常の一部。求人票の文字情報だけでなく、Instagramで施設の雰囲気を確認し、「ここで働く自分」をイメージしてから応募を決める傾向が年々強まっています。
利用者のご家族も同じです。ホームページだけでは見えない「施設のリアルな日常」をSNSで確認できると、安心して入居相談に進める。MEO対策と組み合わせることで、さらに効果的な集客が可能です。こうした声は現場でもよく耳にします。
Instagramで施設の空気を届ける
写真と短い動画で施設の魅力を直感的に伝えられるInstagram。ところが、「何を投稿すればいいのかわからない」という理由で二の足を踏む施設が少なくありません。
実際に反応の良い投稿ジャンルは、意外とパターンが決まっています。
- 日常のワンシーン:リハビリの様子、季節の飾りつけ、手作りおやつの写真など。特別なイベントでなくても「普段の温かさ」が伝わる投稿は好反応を得やすい
- スタッフインタビュー:入職の動機やある日のスケジュールを紹介。採用目的のフォロワー獲得に直結する
- ご利用者様の笑顔:掲載には必ずご本人またはご家族の書面による同意を事前に取得すること(後述の注意点も参照)
- イベント告知と開催報告:お花見、夏祭り、クリスマス会など。ビフォー・アフター形式にすると投稿ネタが倍になる
投稿は週2〜3回で十分
毎日投稿を続けなければならない、そう思い込んで挫折するケースは非常に多い。実際には週2〜3回で十分な効果が見込めます。無理をして質の低い投稿を量産するくらいなら、ペースを落としてでも1本1本の内容を充実させるほうが得策です。加えて、月に2本ほどリール(短尺動画)を混ぜると、フォロワー外のユーザーにもリーチが広がりやすくなります。
LINE公式アカウントで「つながり」を深める
Instagramが「新しい人に見つけてもらう」ツールだとすれば、LINEは「すでにつながっている人との関係を温める」ツールです。日本国内のLINE利用者は9,700万人超(2024年時点)。60代・70代の利用率も高く、介護施設との相性は極めて良好です。
現場で効果が出ている使い方
- ご家族への近況配信:施設の出来事を月1〜2回のペースで送信。面会が難しい時期に特に感謝の声をいただく
- 問い合わせ導線の追加:電話よりもハードルが低いため、新規相談件数が増えたという施設は多い
- リファラル採用のきっかけ:求人情報をタイムラインに流し、既存スタッフの知人経由で応募につなげる
リッチメニューで「施設案内」「採用情報」「お問い合わせ」の3つを並べておけば、初めての方でも迷わず目的の情報にたどり着けます。
絶対に軽視できない個人情報と肖像権
介護施設のSNS運用で最も気をつけるべきは、個人情報と肖像権の取り扱いです。利用者様の写真を掲載する場合、ご本人に判断能力がある場合でも書面による同意を必ず取得してください。認知症等で意思確認が難しい場合は、ご家族の書面同意が必須です。
もうひとつ。医療・介護分野の情報発信では、誇大な表現や科学的根拠のない健康情報は絶対に避けなければなりません。SNSは手軽に発信できる反面、確認の甘さが信頼を一瞬で損なうリスクも抱えている。投稿前の管理者チェックを必ずフローに組み込んでおきましょう。SNS運用を含むWEB対策全般についてはデジケアにご相談ください。
デジケアでは、介護・福祉業界に特化したSNS運用サポートも行っています。「投稿する内容が思いつかない」「運用の時間が取れない」という方も、ぜひご相談ください。